

憲法7条3号
衆議院の解散
【弁護士】 衆議院の解散というのは,テレビでよくやってるから知ってるよね。
【生徒】 はい,衆議院の議員の人が,立ち上がってバンザーイ!て言っているやつでしょ?
【弁護士】 まあ,テレビで放送している場面は,そういうシーンだね。
衆議院の解散というのは,衆議院議員の地位をなくしてしまう,という強力な効果のあるものなんですよ。
会社員でいえば,全社員の解雇だね。
【生徒】 ひいい,全社員の解雇?
それはヒドイ。
それって労働問題とかにはならないの?
【弁護士】 んー,ならないの。
憲法が,やっていいって書いてるから,OKなんです。
憲法は最強の法律ですから。
労働法より立場が上ですから。
【生徒】 それにしても,国会議員の方は,解雇みたいなものなのに,
あれって,なんでバンザイって言ってるんですか?
めでたくないことだと思うんですけど。
【弁護士】 うん,なんか,昔からの言い伝えで,解散のときに万歳三唱しない人は次の選挙に落ちる,というのがあるんですよ。
【生徒】 それって,単なる迷信では(笑
【弁護士】 まあ,たしかに,万歳三唱しようがしまいが,選挙に落ちる人は落ちるし,受かる人は受かるんだけどね。
選挙みたいに勝ち負けあることは,ゲンをかつぎたがるもんなんですよ。
【生徒】 あ,ところで,衆議院には解散があることはわかったんですけど,参議院の解散て,聞きませんね。
参議院には解散はないんですか?
【弁護士】 よく気がつきましたね。
そう,参議院には解散はないんです。
だから参議院の任期の6年間は,ずっと参議院の議員でいられるんです。
言ってみれば,終身雇用ですか(笑
【生徒】 へえ,じゃあ,就職先としては参議院の方がいいかも(笑